特徴の違うADHDとアスペルガーの併発とは?分かりにくい診断の原因

アスペルガーかと思っていたらADHDという診断だった。

もしくは、他の病院ではADHD、アスペルガーの両方が診断される。

正反対に見えて共通点の多いこの二つの発達障害の併発率は高いといわれます。

それは人当たりのよいADHDと自閉症のアスペルガーの両方の側面を持つのではなく、それぞれの違う症状をいくつか併せ持つということです。

ない症状、ある症状も人様々で、その特有の症状がないからアスペルガーではないと安易に判断出来ません。

他の疾患なども合併すると、診断も治療も困難になります。

 発達障害との併発

ADHDとアスペルガーの症状は似ている共通部分があります。

発達障害は一つの症状より、いくつか併発していることのほうが多い。

一般に、目立った特徴で決めつけてしまいがちです。

実際に、診断が医師によってもアスペルガーであったりADHDであったりすることが多いのはそのせいです。

 発達障害とは

発達障害は、ADHD、ASD(アスペルガー症候群、自閉症)、学習障害LDがあります。(お互いに併発しやすい)

主に、ADHDとASDの2に大きく分けられます。

この2つは脳の機能不全による障害で、それぞれ同じ脳の前頭葉に原因があり、ADHDは前葉前野、アスペルガーは下前頭回です。

場所が違うので、治療法も処方される薬も異なります。



 ADHDとは

注意欠陥多動性障害といい、不注意、多動性、衝動性の症状があります。

次の3つのタイプに分けられます

  • 不注意優勢型 
  • 多動性・衝動性優勢型
  • 混合

 ASDとは

以下の2つを総称して自閉症スペクトラム障害(広汎性発達障害)といいます

1 自閉性障害(言語発達に遅れがある)

  • 高機能自閉症{自閉傾向が強く知能指数IQが70以上ある 知的障害を伴わない}
  • 低機能自閉症{自閉傾向が高く知能指数IQが70以下 知的障害を伴う (カナー症候群)}

 アスペルガー症候群(知能が高く言語の発達の遅れはない)

 ADHDとアスペルガーの特徴

1 相違点

  ADHD   アスペルガー
  • 人当たりが良い
  • 時間が守れない
  • 計画性がない(場当たり的)
  • 状況判断がない
  • 飽きやすく
  • 刺激や新しいものを求める
  •  人に興味を抱かず無関心(コミュニケーションの問題)
  • 時間を守る(決まりを守る、固執する)
  • 計画性がある
  • 状況判断がある
  • 一つのことを続ける(こだわり)
  • 一定のやり方に固執する(こだわり)

2 共通点

  • 過集中(ADHDは短い、アスペルガーは長い)
  • 偏食思考
  • 自己中心性
  • 社会性がない(不適応)

3 その他

  ADHD   アスペルガー
  • 忘れ物が多い(不注意)
  • ミスが多い(不注意)
  • ケガや事故が多い(不注意)
  • じっとしてられない(多動)
  • 順番が待てない(多動)
  • キレやすい(衝動)

 

  • 変に正義感が強く相手を責める(対人関係の問題)
  • 視線を合わせない(コミュニケーションの問題)
  • 空気が読めない
  • 人の顔が覚えられない
  • 手先が不器用
  • 協調運動が苦手
  • 感覚・知覚の異常

 

誤診の多い併発の診断

発達障害が分かりにくいうえに、ADHDは大人と子供では症状も違ってくることがあります

多くは、大人になり多動の症状がおさまります。

元々併発している障害と、その他発達障害以外の精神疾患との合併症(二次障害)も多い。

このこと以外に誤診の多い原因は、医師の経験不足や発達障害の専門医ではないことです。

あるいは、患者本人の認知不足で情報を十分に医師に伝えきれていないなどがあります。

こちらの記事もご覧ください→大人のADHD  病院の探し方と実績で有名な発達障害おすすめの専門病院

 他の病気との合併症

発達障害があると、発達障害以外の他の疾患が合併しやすいといわれます。

発達障害の人は、子供の頃から親や教師から𠮟られることが多く、友達からも怒りをかいいじめなどにあいやすい。

発達障害はうつ病や不安障害と関係する脳の機能障害があることも分かっています。

他の疾患が合併するとますます生きずらくなり、症状も悪化し治療も難しくなります。

こうした合併症や二次障害を防ぐには、早めの気付きや自己認知が大切で、正しい診断と治療が必要です。

合併しやすい障害

  • うつ病
  • 依存症(アルコール、買い物、セックス、共依存、恋愛依存、自傷行為)
  • 睡眠障害
  • 不安障害(パニック障害、強迫性障害、社会不安障害)
  • パーソナリティ障害(自己愛性、境界性、演技性、反社会性)
  • 反社会的行動

中でも、依存症の併存率がとても高い。

こちらの記事もご覧ください→ADHDは遺伝が主な原因 ADHD親の特徴と子どもの確率

 まとめ

発達障害の人は、障害の特性により子供の頃から不器用で、人間関係のトラブルも多くストレスを抱えています。

また、事実を認識し、本人自ら解決しようとするケースは全体の割合からして少ないといえます。

近年、発達障害が知られるようになったとはいえ、まだまだ他人事です。

発達障害は10人に一人といわれ、軽度であれば分からないことが殆どで、身近な存在です。

ちょっと変わった人、うるさい人、自己中心で困った人、怒りっぽいといった人だったりします。

しかし、家庭内では特にトラブルは絶えず、一般の人との認識のズレ自覚することが難しい。

周りが気づいて伝えても、健常者との違いをなかなか理解することが出来ません。

この生きづらさは本人の二次障害だけではなく、家族、子供にも影響を残します

アスペルガー症候群の夫の妻がなるカサンドラ症候群は有名です。

こうした家族との深刻な諍いが少しでもなくなるよう、早期の気付きと治療が重要です。

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