最近良く耳にする毒親は、発達障害の特性にあります。
生きづらさは子供時代だけでは終わらず新たな家族に引き継がれます。
このことは現代社会で多くの人々が抱える心の問題の根源です。
家族への影響は計り知れず、多くは性格や個性として捉えられ家族という隠れ蓑により封印されてきた。
その被害は、最も近い家族であり非力な子供が犠牲になる。
ネガティブな連鎖は一人一人そして社会が意識的に止めない限り断ち切ることが難しい。
Contents
毒になる親とは
子供を虐待する親で、虐待は肉体的、精神的、性的な虐待、義務の放置、がある。
子供に対するネガティブな行動パターンが執拗に継続し、それが子供の人生を支配するようになってしまう親
毒親五つのタイプ別の分類です。(複数重なることもある)
- 自己愛の強い母親(自分のことしか頭にない)
- 過干渉の母親(子供の自立を奪う)
- 支配する母親(自分の無力感を子供で埋め合わせる)
- 世話を必要とする母親(親の鬱や依存症で家族全般の面倒 役割の逆転、子供時代を奪われる)
- ネグレクト、虐待する母親(子供が負う傷は深い)
自分が自分でいることに対していい気持ちでいられる親は、子供をコントロールすることがありません。
毒になる親に共通している点は、自分自身の人生に対する根深い不満と自分が見捨てられることへの強い不安がある。
自分の子供が独立していくのを見るのは、体の一部を失うほど辛く自立を阻んだりする。
正常な親と毒親
私たちは誰でも、子供の時に親から心の「感情の種」を植えられる。
そしてその「種」は本人が成長するとともに目を出し成長していく。
正常な親が植える種 = 「愛情」「他人を尊重する心」「独立心」
毒親が植える種 = 「恐れる心」「不安感」「過剰で不必要な義務感」「罪悪感」「いくらやっても不十分な気分」
発達障害ADHD多動衝動性優勢型
彼女たち(毒親)は自分自身(人生)の恐怖と悲しみから逃れようとして、娘を利用し自分の権力や支配を強めようとするのだ。
こうした母親に共通する特徴は共感の欠如だ。彼女たちは徹底した自己中心主義のせいで、自らが生みだしている苦悩が
見えなくなっている。立場を変え、子供の視点から物事を見ようともしない。彼女たちにわかっているのは自分が求め
ているもの、自分が必要なものだけだ。そのため自分の中の悪魔と、有害な行為を関連づけることがほぼ不可能になっている。
著者スーザンフォワードによる「毒親の棄て方」P28~
大人の発達障害ADHD多動衝動性優勢型の特徴と重なります。
毒親による子供の影響
子供ACは成長してからも驚くほど親と似たような症状を示す。
一人の人間として存在していることへの自信が傷つけられており、自己破滅的な傾向を示す
自分に価値を見出すことが困難で、人から本当に愛される自身がなく、何をしても自分は不十分だと感じる。
自分に対する基本的な自信がなく、生きていくことの価値がなかなか見いだせない。
この心のメカニズムは成長後も継続し人生の様々な局面に影響を及ぼす。
こちらの記事もご覧ください→不幸な疾患ADHD。恋愛も結婚も長続きしない!大人発達障害の特徴
一生苦しむアダルトチルドレン(AC)
事件になるような虐体でなくても、心の虐待も子供の人格を破壊し健康的で正常な心の成長を阻む。
「精神的な虐待」は残酷な言葉で傷つけるだけではない。
義務を果たさない(不倫による放置や離婚)親による粗末な扱い、
コントロールばかりする親による過干渉、アルコール中毒の親による支離滅裂で破壊的な行動もあてはまる。
親によって心に傷を負わされた子供ACは成長して自閉症のような症状がでる。
その他、様々な問題に苦しむ。その因果関係は当の親はもちろん被害者であるACも気づかないことが多い。
現代社会で多くの人が抱えている問題の例
- いくらもがいても人生がうまくいかない
- いつも感情が不安定、不快感がある
- すぐに腹が立つ
- ヒステリーが起きるとコントロールできない
- 異性との関係がいつもこじれる
- アルコールや薬物の中毒(自傷行為)
- 自分の子供に問題が起きている
- 自己破壊的な性格
- 強い無力感に襲われる
- 心の奥底に絶望感がある
- 何事にもネガティブ
これらの根源は。生まれ育った家庭環境にある。
虐待を受けたACも毒親になりうる
毒親から恐怖や不安や否定のネガティブな思考が刷り込まれ、コントロールされ続けたACの子供は他人本位で自立不能になる。
すると自分が親になり、健全な人間関係が築けない空虚を埋めるように子供に依存し自分の存在を知らしめることで自分の価値を見出す。
ADHD(多動・衝動性優勢型)毒親からの有害な仕打ちによる怒りは、大人になり解消されるどころか今もなお自覚のない毒親により一層巨大化する。
それは自分ではもはやコントロール不能で些細なことでキレる。
過剰な過干渉やコントロールから自滅的な完全主義者へ、そして蓄積された怒りは向けるべき相手ではなく一番身近な弱い子供に吐き出される。
親のようになりたくない」という気負いもむなしくそのまま自分の子供に繰り返される。
ACの回復を阻む母親神話
母親と定義される人は愛、保護、やさしさを与えられるという母親神話は根強い。
母親=健全な愛情の持ち主と信じることも幻想。
それらが毒親たちにとって大きな隠れ蓑になっている。
母親に向けられた批判を、夫や他の家族や社会が交わしてくれるおかげで母親たちは勝手にできる。
昔から親の批判は決して許されず、タブー視されてきた。
ADHD毒親をなぜ切れないか
ADHD(多動衝動性優勢型)毒親は自分の非を認めない。
罪の意識がなく、なぜ悪いか分からない。(認知)
毒親に断固たる態度で挑もうと決意しても、全く受けいれられない。
- 毒親から批判かごまかし、拒絶され、恩知らず、自分が利己的、寛容でない人間にされる。
- 親戚や友人からは、「生んでくれたお母さんのことを悪くいってはいけない」と言われる。
- 心得違いのセラピスト、カウンセラーからは、「許して忘れて」等の言葉か仲直りを強制される。
- パートナーからは、「お母さんのことは気にしない、ああいう人だから」と言われる。
そして再度の決意にも結局迷いが生じ失敗する。
- 今こうして自分が存在しているのはやはり…
- 母も不幸で苦労して仕方なかったのではないか…
- (自分の見解を疑い)神経質すぎるのか…
毒親と違いAC(健常者)は、罪悪感、悲しみ、喪失感に耐えられなくなる。
そして最も孤独感に耐えられないのである。
毒親を切るべき理由
子供ACが良好な感情を持ち自滅的な人生を建設的なものに変えるためには必ずしも「毒になる親」を許す必要はない。
人生を台無しにされ、責任を負わねばならない人間から正当な議論もなく罪を免除する必要があるのか。
事実多くは「罪の免除」は「事実の否定」の一形態過ぎず、「許した」とは心の奥に押し込んむにすぎず心の健康の回復が妨げられている。
負わされたものは、原因となった人間に返さない限りそれを次の人(妻や夫や子供)に渡してしまう。
強い怒りと悲しみはうまく管理してないと日常生活に支障を生じる。
こちらの記事もご覧ください→ADHDは遺伝が主な原因 ADHD親の特徴と子どもの確率
ACからの脱却
「毒になる親」に育てられた子供ACは、何をするにも常に親の承認を得なければと感じ自分が望む人生をなかなか生きれない。
人として成長し人生を好転させるため、自分の間違った考え、ネガティブな考え、自滅的な行動にどう結びついてるかに気付く。
大人の責任として自分が抱えている問題に対し、今すぐ建設的な対策を講じ、問題を解決する努力をする。
「毒になる親」の輪廻を断ち切れば、まずあなたは自分の子供たちを、あなたが体験したようなみじめな思いをすることから守ってやることになる。
そしてその子供が将来「毒になる親」になることがなければ、さらにつぎの世代も「毒になる親」になることはない。
こうしてあなたは「毒になる家系」の流れを変え、後から来るすべての世代を救うことになるのである。 著者スーザンフォワードによる「毒になる親」P299~
まとめ
一人の人間を不能にし人生を破壊するには=幼少期に無関心(放置)でいる、もしくは虐待(精神的含む)する。
虐待する親はよく「悪いと思っていても子供を叩いてしまう、止められない」と言う。毒親はそういった意識すらない。
罪悪感や良心の呵責に薄く、赴くまま行動する=感情が希薄。
幼少期の成長過程で、必要不可欠である安心、保護、承認を与えられずに育つと、十分な人間形成がなく大人になる。
ACはいつも自信がなく不安定で自滅的です。人とのズレを生じ生きにくい。
こちらの記事もご覧ください→ADHDであるかを知りたい 大人発達障害サイコパス性から見抜く