高機能広汎性発達障害 2歳児で分かる行動特性とは?自閉症の子育てで大切なこと

誤解を受ける自閉症スペクトラムの子育てには、まず親子の心の安定が大切になります。

高機能広汎性発達障害は、知的障害が伴わないために見落とされてきました。

ほかの子どもと比べて「ちょっと変わってるな」と気づき始めるのは2歳児頃といわれます。

自閉症スペクトラムの特性を早い時期に正しく知ることは、とても重要になります。

高機能広汎性発達障害とは?

知的障害を伴わないアスペルガー症候群高機能自閉症のことをいいます。

(高機能とは機能が優秀と言う意味ではなく知的障害より基準が高いことを表す)

以下3つを総称して自閉症スペクトラム障害 ASD(広汎性発達障害  PDD)といいます

  •  アスペルガー症候群 (知能が高く言語の発達の遅れはない)
  • 高機能自閉症{自閉傾向が強く知能指数IQが70以上ある 知的障害を伴わない}
  • 低機能自閉症{自閉傾向が高く知能指数IQが70以下 知的障害を伴う(カナー症候群)}

(自閉性障害は、高機能と低機能があり言語発達に遅れがある)

自閉症とは?

1943年にアメリカ人のレオ・カナーという医学者が11人の自閉症を報告しています。

カナーは自閉症の子どもたちは「生まれつき他人への情緒的な接触の能力がない状態でこの世に生まれてきている」と結論している。 脳科学と発達障害 榊原洋一 P79~

そしてレオ・カナーは11人に共通する症状の特徴と、その親が述べたことも書いています。

「生まれたときから、通常の方法で他人やその場の状況と自分とを関連させることができない」ことであり、親は「自分自身で完結している」「殻の中にいるようだ」「一人きりでいるときが一番幸せそう」「まるで他人がそこにいないような振舞う」などと述べている。 脳科学と発達障害 榊原洋一 P78~

自閉症スペクトラムは3つのタイプ

孤立型 ー 人と関わらない

積極奇異型 - 人と積極的に関わるが一方的 相手への興味はない

受動型 - 関わりには応じるが自分から関わることはない。

高機能広汎性発達障害 2歳児で分かる?

自閉症スペクトラムは、2歳児前後で親が気付き始めることが多い

もっとも早くて一歳半前後です。

主に母親が専門職で知識がある場合や、兄弟姉妹に自閉症の子どもがいて早く気付く場合です。

特徴はだいたい3歳ころまでにあらわれるのが普通です。

2歳児を過ぎても言葉が出てこない、2語文が話せないことから、親が言葉の遅れを気付き始めます。

言葉の遅れは、発達障害のサインです。

高機能広汎性発達障害 見落とされるケース

自閉症スペクトラムの高機能広汎性発達障害やアスペルガー症候群は、知的発達に遅れがなく言葉も話す場合も多いので、言葉の発達面だけを見ていると見逃してししまうこともあります。

そして少子化で子どもが一人の場合、兄弟姉妹との比較がなかったり、母親が他のママ友達との交流が少なかったりした場合に気づきにくいことがあります。

高機能広汎性発達障害 親以外が気付くケース

保健所での一歳児健診や三歳児健診の定期健診や、保育園や幼稚園への入園がきっかけで分かることもあります。

特に保育園や幼稚園では他の子供たちと関わる中で対人関係や社会性を見ることが出来、先生から発達障害を指摘されることがあります。

2歳児までに表れやすい行動特性

  • 一人にされても泣かない
  • 目と目が合わない
  • あやしても笑わない
  • 親の後追いをしない
  • 名前を呼んでも反応がない
  • 親の真似をしない
  • 眠らない
  • 偏食が激しい

5歳児までに表れやすい行動特性

  • 友達と遊べない
  • ごっこ遊びができない
  • 家でも一人好きなことをしている
  • 数々のこだわりが出てくる
  • 会話がかみ合わない
  • 独り言やおうむ返しが多い

自閉症スペクトラムは遺伝?

高機能広汎性発達障害を含む自閉症スペクトラムは、遺伝的要因が主で環境的要因も関係しています。

決して親の育て方やしつけが原因ではありません。

自閉症スペクトラムの子どもは人口の1%、100人に一人くらいいるといわれています。

男女比は4対1で男の子の方が多い。

自閉症スペクトラム3大特性

社会性の問題 - 対人関係が苦手

コミュニケーションの問題 - コミュニケーションがうまくとれない

想像力の問題 - 興味や関心が狭く こだわりがある

親のできること

自閉症の特性は治すことはできませんが、生活の困難はうまく教えていければ減らしていくことができます。

子どもの苦手な部分をフォローしながら生活スキルを教える、また人にそれを求める方法を教えるなどです。

同じ動きをしたり、同じ手順にこだわる常道行動などは無理に止めない。不安や緊張をやわらげていたり、安心で楽しんでいたりします。

親がその子の特徴を見極め、叱るばかりにならず褒めて支えていくことで本人の生きづらさを少しでもなくし、将来の二次障害を防ぐことことができます。

こちらの記事もご覧ください→ADHDは遺伝が主な原因 ADHD親の特徴と子どもの確率

自閉症の子育てで大切なこと

高機能広汎性発達障害は、知的障害を伴わないので青年期や大人になるまで気付かずにいることもあります。

するとその間に、いじめや周囲とのトラブルなどでダメージを受けることも多くその後に影響を与えてしまいます。

早めに気付いて専門家に相談して指導を受ける。子どもの時期を適切に過ごせることにより将来が大きく変わってくるといわれます。

相談できるところ

  • 児童相談所
  • 保健医療機関 - 保健所、保健センター、小児神経科、児童精神科
  • 発達障害者支援センター

まとめ

高機能広汎性発達障害は、病気ではなく脳の働き方が定形発達(健常者)と異なる、個性であるともいわれています。

そして自閉症スペクトラムの3つの特性の一つである「こだわり」は悪い面ばかり取り上げられますが、実はこだわり行動によって伸びていきます。

それは几帳面で緻密、正確さそして集中力、持続力があるなど、将来仕事で高い評価を受けることも多いことに結び付いています

その能力が発揮されるのは、子供時代の過ごし方、一番身近な存在である母親の根気強い支えにかかってくるようです。難しいことですが、一人で抱え込まず周りの人の協力も得ていくことも大切です。

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