子供の行動障害はなぜ起こるのか?いかに心を安定させ負担を軽減できるか

子供の行動障害の対応を考える上で、発達障害をはじめ自閉症の理解は欠かせない。

問題行動だけに大きく目が行きがちですが、おさまらない他害であるなら、なぜそうなってしまったのかを考える。

発達障害の子供にとって、世間の常識や教えに限界はなかったか。

行動障害は環境との不適応といわれ、幼児期から心の負担をいかに軽減できていたかにかかってくる。

行動障害とは?

行動障害とは、多くに知的障害自閉症をもつ子どもや大人の不適応な行動や問題行動のことをいいます。

幼児期や小児期、青年期にかけてみられる精神障害のなかの一つで、医学用語ではありません。

行動障害はなぜ起こる

ストレスが多い生活で、障害の特性から子供がその年齢でできないことが多く適切に対処できない。

その上、養育者が年齢相応の要求をしたり期待をかけ、それに応えられず不適応がおこる。

養育者に心の余裕がない場合、その不安定さは子どもにも反応し更に育てにくくなる。

親の障害に対する認識不足が、子どもの対人関係能力や様々な心理的な発達に歪みや遅れがあらわれる。

こうした環境が長く続くことで、学校や施設でますます手に負えない状態になる。

対応のまずさが原因?

行動障害の多くは、障害特性のある子供への十分でない理解と対応のまずさが原因だと指摘されています。

障害は脳の機能の不全が原因ですが、その特性と環境要因との不適合です。

日頃否定されたり行動を止められることへの不満や不信感が、理解できないことで誤った思考パターンと行動を習得してしまう。

子供が日常に安心感や満足感を得られず、情緒の安定が保てない。

結果、大人の指示に反発し暴れ拒否をするなどの行動障害としてあらわれる。

では、どうしたらおさまらない問題行動を少しでも軽減できるのでしょうか?

個々に違う子供の性質と障害の特性を深く理解する。

子供の性質は、嫌がる行動から傾向を見る。

知的障害の特性

環境に敏感でストレスを抱え、感情が高まりやすく情緒不安定になりやすい。

認知自制する力も同年齢の子どもより弱く、後先考えずに行動する。

注意されても覚えることが難しくパニックになりやすい。

こちらの記事もご覧ください→知的障害とは何か?精神遅滞 は成長とともに知能の発達は追いつくのか?

自閉症の特性

  • 社会性の問題 - 対人関係が苦手
  • コミュニケーションの問題 - コミュニケーションがうまくとれない
  • 想像力の問題 - 興味や関心が狭く こだわりがある(常道行動)

上記の三大特性の他に感覚過敏があります。

(視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚)

人よりも物に興味を持つ

目が合わず、感情の共有がなく反応がない

一人が好きで親にも愛情を示さない。

さわられること(抱っこ、手つなぎ)を嫌がる

同じ動き、手順にこだわる


自閉症の世界とは

発達障害の中でも特に自閉症の人は、人を理解できないといわれます。

しかし健常者も、障害の人が実際にどのように見え感じているかを知りえていません。

ドナ・ウイリアムズという人の自伝「自閉症だったわたしへ」で、自閉症の人の世界の見え方、感じ方を伝えています。

自分だけの世界に浸っていたわたしは、人をきちんと見ることもないかわりに、おだやかな表情をしていたはずだ。それなのに、ピシャッ。やはり、平手打ち。こうしてわたしは、「世の中」がどういう性質のものなのか、すこしづつしるようになっていった。(中略)わたしには、そうした人々の口から出ることばなどはどうでもよかった。だが、かれらの方は、そうではなかった。わたしが答えるのを期待し、待っている。答えるためには、自分が何と言われたのか理解しなければならない。だが、心を飛び立たせていろいろな物に同化するのがあまりに楽しくて、ことばを理解するなどという平面的な行為には、とても興味がなかった。  自閉症だったわたしへ ドナ・ウィリアムズ/著、河野万里子/訳

この自伝から、健常の人の感覚との違いや隔たりを知らされます。

そして、自閉症の人が日頃から周りの人の言動にいかに傷つけられ、誤解されているかも伺えます。

行動障害のときの子供の心理状態

  • 不安、不快感を感じている(人や環境の変化)
  • 思うようにいかずいらだっている
  • 感情の高まりを抑えられない(コントロール)
  • いつも出来ないことを要求される
  • 言葉にできず伝えられない(理解してもらえない)
  • 助けを求められない

問題行動とは、裏腹に子供の困っているサインで、特に不安が一番大きいといわれます。

親はどう対応するとよいか

自閉症などの発達障害の子供の対応で一番大事なことは、特性を治そうと思わないことです。

障害の特性は基本的に変わるこはありません。

自閉症の子どもには、他者の気持ちや感情は伝わりません。

無理に止めたり叱ったりすると、ストレスでパニックになりなかなかおさまりません。

また、そういう状態が多くあることや長く続くことがその後の状態に影響することもあります。

決して感情的にならず冷静に淡々と接していくことです。

一生懸命になればなるほど、自閉症の子供には逆効果で、まずお母さんが疲れてしまいます。

そして、子供の個性として子供をありのままを受け入れ、褒めてあげることも大切です。

行動障害は、特性の理解と適切な関わりによって軽減することができます。

ずっと続くものではありません。

しかし他害がどうしてもおさまらない、母親が気持ち的にもいっぱいで限界な場合は、ためらわず専門医に相談することです。

こちらの記事もご覧ください→ADHDは遺伝が主な原因 ADHD親の特徴と子どもの確率

まとめ

子供の行動障害に日々奮闘している中、母親はどうしても子供のその行動が大きく映り、冷静に対応することが難しくなってしまいます。

子供の障害の特性を知ることは、余計な心配や努力を捨て母親の心の負担を少しでも減らすことでもあります。

何が重要で何がいらないか、シンプルにすることで正しくすることではありません

大人になったときにどれだけ情緒が安定しているかが、今の過ごし方に繋がっています。

こちらの記事もご覧ください→行動障害を未然に防ぐには? 知的障害という世界を知ることから~そして理解へ、

4 件のコメント

  • 48歳の自閉症スペクトラムです。
    僕の子供の頃は発達障害という言葉がなかった。
    なので僕がフラッシュバックしている原因がわからなかった模様。行動の不思議ですよね。
    当事者としては、どうしても理解されないと感じるのは感覚過敏ですね。疲れるんですよね。これは。
    これからも発達障害をよろしくお願いします!

    • 感覚過敏、このことは、一般に理解されにくく当事者として辛い状況です。
      自身も特性からと分からない場合、周囲からの理解も得られず生きずらさの原因にもなります。
      まずは自己認知から、やわらげる方法と周りからの理解を得ることが重要です。
      こちらこそよろしくお願い致します。

  • 自閉症の方は、疲れて、集中力がなくなると、つらい思いをするようです。
    きょう、倉庫で一緒に自閉症の青年(10代後半、高校には行っていない模様)と仕事をしました。
    すべり出しは上々。彼も楽しそうに荷物を運んでいました。若い男の子がひとりいると、その場が明るくなるんです。
    ところが、休憩時間が終わったら、彼の表情がガラッと変わっていて、ひとりごとをずーっと言っていました。仕事をするのもつらそうでした。こういうとき、声をかけてよいものやら、自分はすごーく迷いながら結局は黙々と働いてしまいました。
    彼は、常勤の従業員さんにはグチをこぼせる人間関係ができているようで、ふたりで仕事終わりに話をしていました。
    とてもまじめだし、一生懸命に働いてくれるので、対処の方法さえ間違わなければ、彼もきっと職場にとっての戦力になってくれるはずだと信じます。

    • みほさんのご対応はよろしかったのではないでしょうか。常勤の従業員さんの理解と支えはがあることは大きいですね。おっしゃる通り対処のの方法ですね。度々そのようなことがあっても、否定されてしまうようにならないよう、他の多くの職場でも自閉症の認知が進むことがのぞまれます。

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