親からの遺伝が主で10%の確率の発達障害 問題は発達より愛着障害にあった

本当の問題は「発達」よりも「愛着」にあった

ある本の中の見出しです。

昨今、大人の発達障害が取り上げられるようになりましたが、10人に一人の確率で主に遺伝による発達障害が、家族やパートナーにあることを気付いていない人が未だ多くいます。

また、性質が根本的に異なる発達障害と定形発達(健常者)は、理解し合いにくいことがあります。

うまくいかない人間関係がこのことに関係し、一番近い関係の家族は深刻化し機能不全家族をつくりやすい。

しかし、この原因は発達障害よりも対人関係の土台となる愛着に問題があった。

このことを、私達は今後早急に、そして十分に理解していく必要があります。

健常者との違い

 

発達障害は個性や性格ではなく認知の偏りで、そもそも脳の働き方が違います。(情報処理の仕方が異なる)

そして、発達障害の人は健常者の認識を理解することが難しいという現実があり、反対に健常者も同じことがいえます。

親子、夫婦間で違いを埋めようとすることに到底、無理限界があるようです。

こちらの記事もご覧ください→互いの違いを知ることで生きやすくなる 異なる大人の発達障害の特性

発達障害 遺伝と発症の確率

発達障害の発症の確率は、10人に一人といわれ人口の約10%です。

色々なデーターがありますが、そのうちADHD 約5% ASD 約0.6%以上 学習障害 約4.5%

そして、各障害が併存していることが多い。発達障害の原因は、主に遺伝要因と、環境要因があります。

環境要因は、主に妊娠中であること、虐待や体罰などのストレスによっても生じることが分かっています。

発達障害とは

発達障害は認知(能力、才能)の偏りといわれます。認知とは、ものの捉え方、考え方、見方、情報処理のことです。

これらの発達や機能に偏りがあり、得意不得意の差が大きくアンバランスです。

興味の範囲が狭くこだわりが強いのは、特性に原因があり、生活や学習面、対人関係に問題がでてきます。

天才は偏りのある人でなければなりえず、類稀な特性を生かし大きな業績を残している人が多いことも知られています。

分かりにくい理由

日本の発達障害の認識は先進国の中でも遅れがあり、重度の障害のイメージが強いようです。

重度の人から軽度で第一線で活躍する人までひとくくりに発達障害とされますが、発達障害かどうかは社会生活において問題が生じているかが基準になります。

今日では情報も多く診察を受けて分かりますが、特性がみられても社会的にうまく適応していければ障害ではないといえます。

しかし、結婚生活に支障がある場合、外からは見えにくいものです。

発達障害の人は、夫や妻、親として家族と適切なコミニケーションがとれないことが指摘されています。

生きにくい健常者社会

大多数が健常者で占める社会は、発達障害の人にはとても生きにくい世界です。

健常者の認識が基準となる社会で、発達障害の人は特性の困難を抱えながら適応していかねばなりません。

発達障害の人からみれば、タイプの違う一方(健常者)に合わせてていくことになります。

特にコミニケーションの問題が問われることは、発達障害の人にとって自身のままでいられないことに相当し、

他者の心情をくみ取ることができない特性を矯正させられるのは、一方に従うに等しくあまり意味もなしません。

家庭においては、こうした両者の闘争が日々繰り広げられているのです。

分かり合うことが難しい両者は一見水と油のようにみえますが、社会的にも互いになくてはならない存在です。

ASDのこだわりは職人気質で高品質なものをつくり、ADHDの発想力や衝動性は行動力や突破力になります。互いに無いところを支え合っている存在といえます。



機能不全家族と二次障害

コミニケーションの問題から離婚率が高いことがいわれます。

また、原因は発達障害だけでなく愛着障害、アダルトチルドレン(AC)であることも多い。

夫婦不仲による機能不全家族では、子供に何かしらの影響も残します。

日頃の夫婦喧嘩を子どもに見せることも、子供に深刻な影響を与えることをメディアでも取り上げています。

機能不全家族を引き起こす親は「発達の抑圧(子のアイデンティティの侵害)・利用・虐待・混乱・完全主義・カルト信仰・剥奪。精神的な幼稚」の8パターンと分析しています。  発達障害を仕事に活かす 星野仁彦 P172」

深刻なのは、こうした環境下で育ったACの子供が生きづらさを抱え、機能不全家族を繰り返しやすいことです。

常に不安や緊張を強いられる環境下で育つと、自己肯定感が低く恋愛や結婚など対人関係が難しくなります。

こちらの記事もご覧ください→ADHDの原因は遺伝と環境 子どもの二次障害を防ぐ親の関り

障害特性の理解の重要性

他者を理解出来ない特性は、家族からも自己中心であるととられ、諍いの原因になりやすい。

関心が自分のこと以外に向かない特性にあるわけですが、このことを世間の常識にあてはめ責められるわけです。

自己認知していない場合は特に、自分の何が相手にとってどう悪いのかが分からず、激しくもめてしまうことがあります。

このことの折り合いはどうつけるべきなのでしょうか。

特性を理解せず相手を一方的に責めてしまうことも、溝を一層深くしてしまいます。

負のスパイラルに陥らないために、互いが特性についてよく知ることが大前提になります。

こちらの記事もご覧ください→大人発達障害ADHD女性の恋愛が多く結婚が続かない原因

人生を左右する愛着障害

愛着とは、母親との関係によってつくられ、人とのふれあいに喜びを生み出し幸福と社会性の源である。

安定した愛着スタイルを持つことができた人は、対人関係においても仕事においても高い適応力示す。
対人関係においても、それを長年にわたって維持していくことで、大きな人生の果実を手に入れやすい。
どんな相手に対してもきちんと自分を主張し、同時に不要な衝突や孤立避けることができる。
困ったときは助けを求め、自分の身を上手に守ることで、ストレスからうつになることも少ない。
人に受け入れられ、人を受け入れることで、成功のチャンスをつかみ、それを発展させていきやすい。

愛着障害 子供時代を引きずる人々  岡田尊司

まとめ

人間関係がうまくいかない原因は自分にある、という捉え方はなかなかできないものです。

しかし、自分にも要因(AC)があった、と考えられたとき、肩の力が抜け気負いがなくなっていきます。

嫉妬や劣等感、強い思い込みなどの縛りから解放され、心が楽になります。

ACの人はまず、こうした植え付けられた余計なものを外していくことからです。

そうしたとき、ようやく自分自身を大事にできるようになるのかもしれません。 ACみどり

こちらの記事もご覧ください→機能不全家族はなぜ繰り返されるか 依存が隠れる大人の愛着障害とは

こちらの記事もご覧ください→イライラして怒りやすいのは脳機能の低下が原因 大人の女性ADHDの特徴

10 件のコメント

  • そうですね🎵世の中はすべて自然🎵すなわち「様々」だね❗複雑ですね❗すべてが違っていて不完全だ。完全なものは存在していない。健常者と非健常者と、それぞれを決め付けず区別しないで、一緒に自然に受け容れられると、良いのかもね⁉

    • そうですね。違うものに対しても、まずは受け入れることでしょうかね。あまりに違うと難しいことかもしれませんが。特に家族であれば遠慮ががなく傷つけあってしまいます。一番に信頼し合い支え合うはずの大切な家族であれば、とても残念なことです。

  • 子供の発達障害と自身の生育環境が関係しているのでは。と考えてきましたが、こちらのブログを拝見し、大変勉強になりました!
    「自分自身を大事にできる人が他人をも大事にできる」私の尊敬する方が教えてくださった事と重なり、漠然とした子育ても目標が見えました。
    育児は育自ですね!素晴らしいブログに出会えて良かったです。

    • 親の愛情が得られなかったり機能不全家族で育った経験から、子供を良く立派に育てなければと気負って子育てにつまずくこともあります。
      それは自分の存在価値を高める、評価を上げるためで、子供を認めてあげることが少なく同じく子供の自己肯定感も低くなりやすくなります。
      親はただ子供に愛情を注げばいい、今ではこの言葉に重みを感じます。みなぎるパワーでどんなことも乗り越えていく力を子どもに与えます。
      自分自身を大事にできる人が他人をも大事にできる このことにつながっていると思います。自分を認められて子供のありのままを認められます。子供ではなく親自身ですね。

      子育ての期間はあっという間に過ぎてしまいます。親子のかけがえのないこの時を大切に、一緒に楽しまれてください。ありがとうございます。

  • 毒親から、拒否的、支配的、過干渉の、養育態度をされて。傷つき過ぎて、心が曲がってしまった。児童虐待、服毒・檻の中で、始末されそうになったり。が、遠く離れ、普通の生活を心がけたり。最後の頃、関係者に、仕返しをした。今は、警戒して生きています❗❗

    • そうでしたか。我慢の限界を超えてしまったんですね。
      これから巻島さんが望まれることは何でしょうか。

      私の経験で恐縮ですが、毒親を責める、仕返しをする、愛を求めてるうちは、自身から心底納得が得られません。
      満たされる人生も自分が決め、他人ではないんですね。

      今まで色々な事情がありました。
      自身と常に、対話をされてみてください。望む人生になっていきます。

  • 「愛着とは、母親との関係によってつくられ、」とありますが、父親との間ではどういうように考えたらいいのでしょうか?

    • 岡田尊司「回避性愛着障害」 著書より、
      愛着した対象からの抱っこや愛撫。特定の人との特別な結びつき。わが身のことは後回しにしてでも、子どもに常に関心を払い、身を挺して世話を焼いて。また、生まれてから一歳半くらい、せいぜい2歳までが、愛着が成立する上でのタイムリミットである。 とあります。

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