人との決裂は、相手も自分と大概同じと捉えていることにあります。
全く異なる性質があります。定形発達からみた発達障害です。
対称的な違いの原因は、発達障害の特性にあります。
人は自分と異なる考え方を批判しがちですが、根本的に捉え方や行動、生き方の違いもあります。
誰しも固定観念という色眼鏡で、自分の生き方を狭くしていることがあります。
良悪しでない様々な価値観や世界観があります。まずは異なる相手を知ることです。優れた面があります。
発達障害は、自身や家族になくても社会において関わりを持ちます。
生きていく上で、当事者をはじめ発達障害の特性の理解はやはり欠かすことができません。
また、未だ自己認知出来ていない当事者が多いことも現状です。
病む原因

人はそもそも、自分の本質以外では生きられない。
自分らしくあることで生きがいを得る、この大前提がないと自己を見失いやすい。
しかし本質で生きることこそ最も難しい。世の中は強いられることばかりであるから。
最大の難関が初めて出会う親である、次いで教育や組織、結婚相手がある。
この過程で、いかに自尊心を失わずにすむかです。
定形発達と発達障害の比率
そもそも、欠落だけでない特化した特性をも持つ発達障害を、障害と示されることが相応しいのか。
これは9対1の割合から、健常者が決めた認識といえます。
もしこの割合が反対であったなら、健常者は何と定められていたか。
また、この割合がほぼ変わらず長く続いたであるなら、互いが生存できた(保てた)比率とも考えられます。
企業でも存続発展のため、偏らず様々な要素、資質を持つ人材を求めます。
極端な例で、歴史的に名を遺した人に発達障害が多いことはよくいわれます。
小数の人数でありながら、今も昔も圧倒的な存在感がある人が多い。
しかし大きな成功と共に、大きな欠落部分があることも知られています。
発達障害の特性は、基本的に変わることはありません。
この強い特性こそが、非情な決断を求められるリーダー性や類稀な能力で実績を残してきた所以ですが、同時に犠牲もさけられません。
この最小単位が家族であるのです。
犠牲とは、後先や周りを考えず我を通しなる親子、夫婦の不和や断絶、機能不全家族や離婚です。(代が続かない)
このことから、仮説として発達障害が今より多くても人類が滅び、少なくても今ほどの科学や文化の発展が望めなかった。
大人の定形発達と発達障害
発達障害の人は、「快」を求め「今」を生きる
自己の欲求に率直で好きなことをしている。迷いなく言動する。不快なものは切り捨てる。(好き嫌い)
それに対し健常者は、「情」で生きる 人との調和を重んじる。
想像力を持ち、同じ失敗を繰り返さず、計画性をもつ、コミニケーション力から、成長と共に変化していく。(成熟)
変化しない対称的な発達障害の特性は、常識に捉われない。独自の強烈な個性、発想を持つ。天才的な能力を開花する。
異なる発達障害の特性
異なる2つは長く関係を保つことが難しい。
定形発達の人は、心の意思疎通や分かち合いを得て満たされます。
発達障害の人は、人の複雑な心情を理解できないため心に関心がありません。
このことはあらゆる場面にあらわれてきます。人の話が聞けない、淡々として否定的、自分を優先する。
両者はいくら話し合っても徒労に終わり、夫婦なら生涯喧嘩が絶えない。
定形発達の人から見ると自己中心に映り、変わらない特性により、結果パートナーや子供を従わすことになる。
軽度の発達障害の人は決して弱者(障害)ではないことが分かります。このことは一般では分かりにくい現状です。
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アダルトチルドレン
心の病を抱える人は、アダルトチルドレンであることが多い。
アイデンティティの確立が唯一無二の自分であるなら、その対称が透明な自分である。
環境で強いられた自己は見失いやすい。(機能不全家族)
脳がほぼ完成される時期に、争いや支配のない、安心と安全がある養育が不可欠です。
支配とは一方的なものである。
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原因は主に想像力
発達障害は脳の機能障害ですが、脳の機能とは認知機能で、理解力、記憶力、計画力、実行力、想像力です。
コミュニケーションでは、主に理解力と想像力です。
想像力が欠けると? 想像力とは自分に置き換え想像し共感する能力といえます。
しかし異なる性質であれば、同じように感じることが少ない、または異なる。
このことの開きは、そもそも常日頃から自己と他者の比較がない → 全て主観だけで完結してきた。
発達障害者はそもそもメタ認知(自分自身のものの見方や考え方に気づくこと)が弱いため、自分自身を客観的に正しく認識する「自己認知」が苦手です。また、他者を正確に認識する「他者認知」が苦手です。 発達障害を仕事に活かす 星野仁彦 p97~
違いを知ることで生きやすくなる
大人の発達障害の特性と対応
人との軋轢や確執は、「自分が正しく 相手は間違っている」という認識があります。
しかし異なることが前提にあると、自分の考えを相手に押し付けることがありません。
そこには少なからず相手への尊重があります。
特に発達障害の人にとって否定は、完全拒否と捉えやすく、関係がすぐに終わりやすい。
相手への伝え方を、直球ではなく、自分自身がどう感じているか思いを語るようにすると伝わりやすくなります。
これは心理学で使われる用法です。
×「あなたは ~だから ~だ」ではなく →
〇「 ~だと 私は ~思う 」
否定は互いにとって、エネルギ―を多く消耗します。
発達障害があるなしに関わらず、また、我が子であっても違う経験をしているので考えは同じではない。
そう思う方がそれぞれが生きやすいのです。
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相手との違いを知ると、相手への見方が変わってきます。
発達障害の人は、失敗体験の多さからマイナス思考で自己肯定感が低い人が多い。
その原因は、異なる健常者社会にあります。
最も重要なことは、互いの資質の優れた面に気付き生かしていくことではないでしょうか。
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