他人事ではない アルコール依存症の恐ろしさと原因

お酒は日頃の晩酌、そして飲み会などの人が集まる席にはかかせない身近なものです。

しかし飲み方によっては依存性が高く薬物の側面があることは承知の通りです。

継続して飲酒することで依存症になりやすい。またアルコール依存症は、徐々に進行していく病気です。

一度アルコール依存症になると元には戻れず、進行を防ぐには節酒ではなく断酒が必要になります。

アルコール依存症とは

アルコール依存症は、日頃お酒を継続して多量に飲んで酔い、仕事や家族に支障がでるといった例だけではありません。
もっと広い範囲を依存症とされています。
量の問題だけではありません。節酒をコントロールできないことです。
飲酒が毎日習慣化されることで、少量でもお酒を飲むことが優先される、欠かせないなどの依存があれば依存症とされます。

日本の飲酒問題の現状

厚生労働省研究班調べ(2013年の調査結果を2012年10月の日本人口で年齢調整した値と推計値)

成人人口1億人 → 飲酒人口7500万人
ハイリスク飲酒、多量の飲酒1000万人 → 依存症100万人
問題なのは、アルコール依存症者の推計数(約100万人)と、アルコール依存症患者数(約4万人)に大きな解離があること。
依存症の偏見を是正し、病気の認知を広めていくことで、このギャップを縮めたいとASKは考えています。
https://www.ask.or.jp/

否認の病

アルコール依存症は、否認の病といわれます。
まさか自分がアルコール依存症であるなんて誰もが認めたくはありません。その気になればいつでもやめれると思っています。
また、毎日欠かさずの晩酌を、節酒する必要を感じてない人も多いことでしょう。病の回復は、まず認めることから始まります。


依存症の偏見

依存症は、本人がだらしないとか意志が弱いわけでは決してありません。

習慣で摂取することで社会的立場に関係なく、誰でも可能性があります。

コントロールを失う原因

アルコールや薬物など「精神に作用する物質」を摂取すると、その物質は脳内に侵入し、脳の神経細胞の働きに影響を与えます。一時的な興奮、気分の高揚リラックス、また、マイナスの気持ちが落ち着いたり、緊張や不安から解き放たれたりといった作用があると考えられています。そして、脳の自己報酬神経がこうした感覚を「報酬(ごほうび)を受け取った」ととらえると、「また報酬を得たい、そのためにがんばろう」という回路が脳にできあがってしまうのです。依存物質を繰り返し摂取することで、その回路はさらに強化され、報酬を得るために体と頭をフル回転させるようになります。そうなると、脳の本来の機能が損なわれ、報酬を求めて依存物質の摂取がエスカレートし、もはや自分ではコントロール不能の状態に陥ってしまうのです。  http://oneness-g.com/



重症化する原因

初めは軽い気持ちでお酒を飲み始め、いつしか習慣になり、いざやめようとしてやめられなくなる。
そして大きな出来事(離婚や身近な人の死など)をきっかけに量が増えていき、飲酒運転、暴力、虐待、うつ、病気や自死などに発展し人生を崩壊させていきます。(芸能人のアルコールにまつわる不祥事の例など)

依存症は心の病気

このことはあまりよく知られていません。依存症はアルコールに限らず、過食や拒食、自傷行為、ギャンブルなどがあります。
依存症になった人の多くに、幼少時に暴力やアルコール依存、家族の不仲で不安定な家庭環境の中で過ごさざるをえなかったことがみられます。こうした機能不全家族で育った大人をアダルトチルドレンAC)といいます。
アダルトチルドレンとは、もともとはアメリカでアルコール依存症の治療で生まれた言葉で、成人後も生きづらさをかかえた人という意味があります。
こちらの記事もご覧ください→機能不全家族はなぜ繰り返されるか 依存が隠れる大人の愛着障害とは

アルコール依存症の恐ろしさ

一度アルコール依存症になってしまうと、ひとたび酒を飲み出すと「ホドホドでやめる」ということができなくなります。酔いつぶれるまで飲んでしまい、目がさめるとまた酒を求める(これを「連続飲酒」と呼びます)ので、社会生活も家庭生活もうまくいかなくなります。この飲酒のコントロールができなくなる」こと自体はなおりませんので、治療としては節酒ではなく一滴も酒を飲まない」断酒が必要です。 https://www.pref.chiba.lg.jp/kenshidou/faq/390.html

断酒

断酒をすると2~3日で離脱症状があらわれます。イライラする、集中力の低下、不眠、精神的不安など。
そのため離脱症状による不快感から逃れるため、さらにお酒を飲み続けやすい。(困難な原因
また、お酒への欲求が高まる時があります。空腹、怒り、疲労、緊張、興奮など。これらを出来るだけ避け、趣味か何かをする。
お酒のについての知識を増やす。今ではネットや動画でも多くの情報があります。それらに日頃から多く触れる。
目標や生きがいを持つ。自己肯定感を上げるなど。

断酒が難しい状況

多くは孤独が誘因とされています。家族に理解がなく非難され孤立している、定年を迎え社会との接点がなくなった状況も含みます。
日本では、断酒会やAA(アルコホーリクス・アノ二マス)という自助グループがあります。
お酒を一人でやめることが非常に困難ため、同じ体験を持つ人同士で支え合い断酒を可能にしていきます。
まずは行動してみてください。断酒に関する長い実績と経歴があります。積極的に利用されてみてください。

こちらの記事もご覧ください→思考の歪みである不安の解消の方法には、認知行動療法がある

断酒をして得るもの

自由、健康、快眠、お酒に費やしていく多くのお金や時間、家族との団欒。

まとめ

断酒はその困難さゆえ、同じくらいの強い動機と欲求が不可欠です。そのため本人の意志でなければなりません。

やめなければならない理由は様々ですが、このまま変わらず人生を後悔したくない、という思いは共通であるといえます。

依存症にならないよう、楽しく程よくお酒と付き合えるには、お酒の知識を得る、また毎日継続して飲酒をしないという予防が大切です。

また依存症者をつくらない増やさないために、私たち大人それぞれが若い世代にこのことを伝えていかなければなりません。

こちらの記事もご覧ください→遺伝が主で10%の確率の発達障害 問題は発達より愛着にあった